9/20/2008

frantic week

この一週間にチェックしておけば飲込みが良くなっていたかもしれない情報たち。

パニック
パニック時の集団行動をシミュレーションするという研究(PDF)が、ちょうど8年前ネイチャーに発表されている。その研究者たちのウェブページには、いろんなパニック関連情報がある。


恐怖(fear)と消去(extinction
水曜日Quirkさんプエルトリコから来て、この週しかないと思えるようなタイミングで、恐怖と消去についてトークしてくれた。包括的な内容で、非常にわかりやすく、すばらしいトークだった。えらく勉強になった。

ちなみに、消去。
文字通り恐怖の記憶が消え去る、のではなく、むしろ、もう大丈夫なんだと学習すること、と理解した方が良いか。恐怖体験を受け入れる、といったことに近いのだろう。

これが機能するからPTSDに悩まされず済むのだろうけども、その反面、こういうことが脳で起こるから、リスクを再び繰り返すことにもつながる気もする。。。バランスが難しい。

アディクション
金融中毒とか投資中毒といった病気はあるのだろうか?
いわゆるヤク中、アル中といった中毒・依存症(addiction)の神経生物学的研究に関する総説特集が、Philosophical Transactions of The Royal Society B Biological Scienceという長い名前の雑誌で組まれていた。

その目次を見てみると、gambling addictionという言葉が見つかった。。。これは金融中毒に近いのだろうか。。。


数字の感覚
ビリオンとかトリオンとかいう桁になると、もはや(線形的な感覚という意味での)直感が働かなくなって、1Bドルも100Bドルもそう変わらないような錯覚に陥る。じゃんじゃん公的資金を使ってちょーだい、と思う。けど、実際二桁も違う。

同じ二桁の違いとして、1セントと1ドルの違い、100ドルと10000ドルの違い、その両者はえらく違う(ように感じる)。

Aさんには10000ドルも給料払って、自分には100ドルしかくれなかったら怒る。
けど、自分は1セント拾って、Aさんは1ドル拾っても、そんなに悔しくはない。

その差額は、桁(対数的)の問題ではなく、9900ドルか99セントという歴然とした(線形的な)違いとして認識できるから。

そんな数字感覚をアマゾンの原住民と西洋人を比較して、数字の感覚が線形的だったり対数的だったりするのは生得か、教育によって獲得したものか調べた研究が数ヶ月前サイエンスに発表されている。

結論は、何も知らないと対数的、だけど教育によって線形的な感覚が身についたのでは、ということのようだ。

とすると、ビルゲーツなどのビリオネアとポスドクを比較しても、本質的に同じ結論を導き出せる気もする。。。

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