9/08/2007

覚える時、思い出す時に活躍する細胞のあぶりだし:パート1


ものを覚える時、脳の一部のニューロンたちが活動する。一方、覚えたことを思い出す時、学習時に活動したニューロンたちのさらに一部が活動する。しかも、覚える時に活動したニューロンがたくさん活動した方が、よく思い出せるかもしれない。そんなことが、最近の研究からわかってきた。最近の「サイエンス」に報告されている。

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これまでいろんな方法で記憶の仕組みが調べられてきた。けど、ある事を学習する時、そしてそれを思い出す時、果たして同じニューロンたちが活動しているのか?もし同じなら、どれくらい同じなのか?よく思い出せている時は、学習時に活動したニューロンたちがたくさん活動している?そんな素朴な疑問が、実はよくわかっていなかった。

それは、学習の時に活動したニューロンと、思い出す時に活動するニューロンをしっかり区別する方法がなかったから。

その壁をクリアするために、Mayford率いる研究グループが取り組んだことはこうだ。

まず、遺伝子組み換え技術を使って、活動したニューロンに「タグ」を付けられるようなマウスを作った。ここでの「タグ」はタンパク質。「このニューロンが活動した」ということをレポートしてくれるタンパク質。

そんなマウスに学習させる。すると、活動したニューロンにタグが付けられる。

数日後、学習したことをマウスに思い出させ、その時に活動したニューロンを、別の方法であぶりだす。そして、タグの付いたニューロンのうち、どれくらいのニューロンが思い出す時にも活動したかを調べた。

すると、2つのことがわかった。

第一に、学習の時に活動したニューロン(タグのついたニューロン)たちの一部が、思い出す時にも実際に活動していた。

第二に、そのタグのついていたニューロンがたくさん活動したほど、マウスが物事を思い出していると思える行動をよく示すことがわかった。つまり、学習時にタグがついたニューロンがたくさん活動したほど、よく思い出せていた可能性があることがわかってきた。

扁桃体という場所の一部の神経核でそれが確認された。

続くエントリーでは、もう少し突っ込んだ話をしてみます。



1 comment:

阿頼王 said...

Shuzo様へ
ド素人の立場から。
やっぱり、"何かを記憶”する時に形成された"記憶回路”のパターンが"記憶”なのでしょうね。面白いのは、記憶時に働いた全てのニューロンが活動しなくても、記憶が再生される事ですね。やっぱり、カール・プリブラム氏の"ホログラム理論”は当たっているのでしょうね。ただ、記憶時に働いたニューロネットワーク以外のニューロンは、"特定の”記憶には全く無関係なのでしょうか? それとも、時間経過すると、記憶時に働かなかったニューロンにも、その記憶が広がって行くのでしょうか? ホログラム理論的に言えば、「広がって行く」事になるのでしょうが……。