9/06/2008

SAW

SAWとは、Science, Art and Writingの略だそうで、設立から4年のイギリスの教育組織だそうだ。その紹介記事がPLoS Biologyに掲載されていて面白かった。

そのSAWの目標は、
1.科学を日々の生活や会話に浸透させ、
2.創造性、探求精神、学習を刺激する新しい方法を生み出す
ことらしい。

科学と芸術といった分野間の垣根を取り除く、あるいは作らないような教育を子供たちにしよう、ということが背景にあるのだと、紹介記事を読みながら思った。

その記事の中盤から授業風景の様子が紹介してある。

まず最初に、子供たちの興味をそそるような科学に関連するイメージを見せては、いろんな疑問を投げかけ、ディスカッションをするそうだ。

そして次に自然科学の体験授業をしてもらう。理科の実習だ。

ここからがポイントで、次はその体験授業で学んだことを基に子供たちに詩を作ってもらうそうだ。子供たちが作った詩がいくつか掲載されているけど、大人顔負け。

そして最後の授業は芸術。例えば、分子模型を自分なりのセンスで表現するらしい。作品例がその記事にある。新しい現代アートが生まれるかもしれない。

こういう教育、大人にも新鮮でいろんなクリエイティブなものを生み出すのに役に立つ気がする。ポイントは、科学なり一つの分野で身に付けた知識を、遊びとして他の分野と融合させること。ちょっとした工夫でいろんな試みができそう。

イギリス発祥のこの組織、アメリカや欧州の各国に広がりつつあるそうだ。日本にも科学・芸術の専門家たちが協力して、この組織のやり方を導入する組織が現れるとすごくうれしい。そう思った。

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