11/07/2008

今年の学会

北米神経科学学会(SfN)のミーティングが来週末15日から。

10のルールを確認しながらポスターつくりに励んでます。。。

今回はラボの発表演題についてまとめてみます。
(要は宣伝です。。。)

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発表の概要

今年のメインの発表は火曜18日午前
ハリス組」として6人並んでポスター発表。

多くの演題の問題意識は、
ミクロレベルの神経細胞たちの振る舞いは、マクロレベルの脳状態にどう左右されるか?
ということ。

景気の大きなうねりの中で、株トレーダーたちは経済イベントに対する行動・戦略をどう変えるか、調べるのに似ている。(全然違うけど。。。)

残りは、日曜午後に2つと、火曜午後に1つ。
すべてポスター発表。

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以下、各演題についてプレビュー。
(直リンクも張っておりますので、itineraryにぜひともご登録を。。。)

火曜日午前 (11月18日、Auditory Cortex III)

566.25/JJ9
Functional network connectivity within rat auditory cortex in vivo
*P. T. CHADDERTON1,2, K. D. HARRIS2,3;

ポールはシリコンプローブ記録とin vivo patchを組み合わせるというテクニカルにタフな実験をやっている。ストーリーもなかなか面白くて、今回一押し。


566.26/JJ10
Control of single neuron activity by sensory stimuli and global network dynamics in auditory cortex
*C. P. CURTO, S. SAKATA, S. MARGUET, K. D. HARRIS;

脳状態のダイナミクスをモデルで記述して、感覚応答の変動性を説明しよう、という話。実験データとモデルを組み合わせた研究。私の名前が入っているのは、実験担当者だったから(といっても、生データ+アルファを提供しただけ。。。)。


566.27/JJ11
Population responses to extended tone stimuli in auditory cortex of awake rats are dominated by global fluctuations
*A. LUCZAK1, P. BARTHO1, K. D. HARRIS1,2;

ラボのエース、アーターは最近始めた新規プロジェクトを話すようだ。


566.28/JJ12
State dependence of laminar processing in the auditory cortex
*S. SAKATA1, K. D. HARRIS1,2;

皮質コラム内のニューロン活動は脳状態にどう影響を受けるか、という問題に、シリコンプローブ記録とjuxtacellular記録、ついでに脳状態をmanipulateするクラシカルな方法を組み合わせてアプローチしてます。

アブストには書いていないデータも話します。
(あくまで宣伝)

ちょっとしたsurpriseもあり??
(あくまで宣伝)

ここだけの話、意識レベルと神経細胞の活動との関係に興味がある人には、一つ問題提起できると思います。
(あくまで宣伝。。。)


566.29/JJ13
The effect of global and attentional state on forward masking in rat auditory cortex
*L. HOLLENDER1, G. H. OTAZU2, A. RENART1, L.-H. TAI2,3, K. D. HARRIS1,4;

こちらも脳状態がらみで、Zador研とのコラボ(と言いながら、トニーさんの名前がない。。。)。
脳状態が違うと聴覚応答(forward maskingが起こる連続刺激に対する応答)がどう違うか調べている。


566.30/JJ14
Auditory cortical activity across desynchronized and synchronized states
*S. L. MARGUET, S. SAKATA, C. CURTO, K. HARRIS;

しつこいくらい脳状態がらみ。
脳状態の違いによって、自発活動と聴覚応答(AMノイズに対する応答)がどのように違うか調べている。こちらも私の実験データを使ってもらっているので名前を入れてもらってます(おいしい)。


以上。
過去、似た研究は散々やられているけども、聴覚野で、しかも神経集団活動として調べている研究、という意味では新規性があるのではないかと思われる。

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日曜日午後

42.21/Q4
The dynamics of pair-wise correlations lead to asynchronous states in recurrent densely-connected balanced cortical networks: I Theory
*A. RENART1, J. DE LA ROCHA2, N. PARGA3, A. REYES2, K. D. HARRIS1,4;

42.22/R1
The dynamics of pair-wise correlations lead to asynchronous states in recurrent densely-connected balanced cortical networks: II numerical analysis and experiments
*J. DE LA ROCHA1, A. RENART3, N. PARGA4, K. D. HARRIS3,2, A. D. REYES1;

アルフォンソ先生と最近ラボメンバーに加わったハイメが、こちらの論文の延長線上?としてやっている理論と実験の話をする。計算論の人にはmust-visitな非常に刺激的な内容かも?

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火曜日午後

689.8/TT54
Organizing plasticity across neuronal networks: the retroaxonal hypothesis
*K. D. HARRIS;

こちらで紹介した仮説。
十八番のアナロジー炸裂か?
(最近は論文で書いているのとは違うアナロジーで話している。)

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この他には、学会直前のAPANという聴覚系のサテライトシンポジウムでもポスター発表。
今年は誰もオーラルに選ばれず残念。。。

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このエントリーを見て、ポスターへ足を運ばれた方、そうでない方も、気軽に声をかけてください。
友達になってください。。。

2 comments:

きたむら said...

ご無沙汰しております。SfNに行きますので、ポールのポスターとともに、しゅうぞうさんのポスター、そしてお会いできるのを楽しみにしています。

Shuzo said...

きたむらさん、ありがとうございます!

ポールの話はパッチとの多細胞計測を組み合わせてこその研究で、きたむらさんにもお勧めできる内容かと思います。(と言っても、どんな内容かその全貌は知りませんが。。。ここ数日、彼は家に缶詰で用意しています。。。)

いずれにせよ、お会いできるのを楽しみにしております。