5/24/2008

ブレインボーでコネクトーム

ジャーゴン丸出しなタイトルではあるが、新着のNature Review Neuroscienceにコネクトーム関連の記事が掲載されていた。そこでは、コネクトームの一つの戦略としてブレインボーを応用している現場の話が記述されている。まだ論文になっていない情報も載っていたりとなかなか面白い。

文献
Nat Rev Neurosci. 2008 Jun;9(6):417-22. Epub 2008 Apr 30.
A technicolour approach to the connectome.
Lichtman JW, Livet J, Sanes JR.

あまり関係ないが、ChRainbow(チャレインボー)は、今自分のウィッシュリストの上位にあって、誰か開発してくれないかなぁと思っている。ChRainbowとは、ChR2のマルチカラー版。異なる波長の光で好きな細胞種の活動を操作できるようになる時代を待ち望んでいる。たくさんいる細胞種のそれぞれに違うタイプのChRXを発現させ(確率的だとまずいか?けど、今のChR2の問題を回避する目的という意味では確率的戦略はむしろ良いか?)、レインボーカラーのスイープで神経活動をなだれ的にコントロールしたり、synfire chain仮説を試したい人も出てくるやもしれない。12色分作れば、1オクターブ内でかなでる西洋音楽を脳内で再現できる(主観的な意味で音楽を再現するという意味ではなく、単に神経活動を音符としてみたてている。聴覚野には周波数マップがあるから、主観的な意味でもできたりしないかと夢を膨らませてみたり)。何の役に立つかはわからん、といわれるやもしれんが、そんなことができたら、とりあえず楽しそうだからやってみたい。ザ・マトリックスの世界にも少し前進しそうだし(それだと倫理的にまずいか)。VChR1は改良してもらわないとちょっと使いにくそうだけど、2色分はごく近い将来手に届くようになるか。微生物の多様性のおかげで、ChRainbowは10年前後で実現か!?

2 comments:

mm3 said...

Shuzoさん

こんにちは。確か昨年のSFNのエントリーだったかで、Shuzoさんが「今後connectomeが流行る!」とおっしゃっていましたね。
どの程度細かく解析するかで変わってくるとは思いますが、まだまだハイスループットと言われるほどの方法論が無いように見えますので、少なくともミクロレベルでのconnectomeには、方法論的ブレークスルーが必要かもしれません。
また、網羅的な仕事になるでしょうから、実はアノテーションの問題も大きかったりするのではないでしょうか?そんな事を考えていたら、昔、線虫のすべての神経細胞は、その発生過程から最終的な運命まですべて解析され、名前が付けられているという事を知ったときに、マウスやヒトで個体間での神経細胞の配列や数などに関する多様性は、どの程度あるのかな?と漠然と考えていたのを思い出しました。

Shuzo said...

mm3さん、こんにちは。

> 実はアノテーションの問題も大きかったりするのではないでしょうか?

そうらしいですね。(実際やってる人は電顕写真の悪夢を見るとか聞いたことがあります。。。)

けど、マシンヴィジョンのプロも参入してますし、解析の部分も少しずつ改善されていく気がします。

個人的には、connectome的な研究によって、「バイアスなし」の局所レベルの結合確率みたいな情報が手に入れば、いろんな仮説を試すことにつながりそうなので、「流行って欲しい」と思っているのです。きっとこれまで見落としていたことがたくさん見えてくると思います。(勝手な妄想ですが)